吸入器とは?主な種類や選ぶときのポイントについて解説
吸入器とは、液体を霧状に変えて吸い込むことで、喉や鼻、気管に潤いを与えたり、薬剤を直接届けたりできる機器です。
近年では家庭でも使える吸入器が増えており、乾燥による「イガイガ」「ムズムズ」の緩和のために利用する人が増えています。
この記事では、吸入器の種類について詳しく解説します。
医療用吸入器と家庭用吸入器の違いや各種類の特徴、家庭用吸入器を選ぶ時のポイントなどもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
吸入器とは
吸入器とは、液体を細かい霧にして吸い込むことで、喉や鼻、気管に潤いを与える機器のことです。
もともとは医療現場で使われてきましたが、近年は家庭でも使えるタイプが増えており、自宅で簡単に喉や鼻のケアを行えるようになっています。
寒い季節や乾燥しやすい時期は、喉の「イガイガ」や鼻の「ムズムズ」などの違和感を覚える方が多く、吸入器はこうした不快感の緩和にも役立ちます。
ここでは吸入器の主な用途や、医療用吸入器と家庭用吸入器の違いなどについて見ていきましょう。
吸入器の主な用途
吸入器の主な用途は、喉や鼻、気管支をケアすることです。
特に喘息や気管支炎、副鼻腔炎などでは、医療用吸入器によって薬を霧状にして患部に届ける方法が使われます。
家庭用吸入器も医療用と同じように、吸入液を霧状にして使用します。
乾燥による不快感が強まる季節には加湿目的で使われることも多く、喉や鼻の乾燥予防に役立つアイテムです。
また、花粉やホコリなどのアレルギーで粘膜が炎症を起こしやすい方は、吸入器で潤いを与えることで症状が楽になる場合があります。
医療ケアから日常ケアまで幅広く活用できるのが特徴です。
医療用吸入器と家庭用吸入器の違い
医療用吸入器と家庭用吸入器は、目的や霧の届く範囲に違いがあります。
医療用吸入器は、薬を肺の奥まで届けられるように作られており、喘息や気管支炎などの治療に使われる機器です。
霧の粒子が非常に細かく、気管支や肺までしっかり到達するよう設計されています。
一方、家庭用吸入器は喉や鼻の乾燥対策や軽い不快感の緩和が主な目的です。
家庭用吸入器は水道水や生理食塩水を使うことが多いため、副作用がほとんどないとされています。
また、医療用は治療目的のため必ず医師の指示に従って使用する必要がありますが、家庭用は日常的なケアとして気軽に使える点も大きな特徴です。
医療用吸入器と家庭用吸入器にはこのような違いがあるため、用途に合わせて選びましょう。
医療用吸入器の種類
医療用吸入器にはいくつかのタイプがあり、それぞれ薬の出る仕組みや使い方が異なります。
代表的な種類は以下の3つです。
- pMDI(加圧噴霧式定量吸入器)
- DPI(ドライパウダー定量吸入器)
- SMI(ソフトミスト定量吸入器)
ここでは上記3種類のそれぞれの特徴について解説します。
pMDI(加圧噴霧式定量吸入器)
pMDIは、缶の中に入った薬剤をガスの力で霧状に噴射する仕組みの吸入器です。
薬を吸い込む力が弱い方でも使いやすい特徴がありますが、噴射するタイミングと吸い込むタイミングを合わせる必要があるため、慣れるまで少し練習が必要な場合があります。
また、薬の噴射が一瞬で終わるため、素早く吸い込む準備をすることも大切です。
タイミングが難しいと感じる場合は、『スペーサー』と呼ばれる補助器具を使うことで、器具の中に霧を溜めてからゆっくり吸えるようになります。
pMDIは携帯しやすく外出先でも使える点も特徴です。
DPI(ドライパウダー定量吸入器)
DPIは、粉末状の薬剤を自分の力で吸い込むタイプの吸入器です。
ボタン操作や噴射ガスを使わない比較的シンプルな構造をしており、機械操作が苦手な方でも扱いやすい特徴があります。
吸うタイミングを合わせる必要がない一方で、しっかり吸い込む力が必要になる点には注意が必要です。
高齢の方や子供など吸う力が弱い方の場合、薬を十分に取り込めず、本来の効果が薄れてしまう可能性があります。
吸う勢いが弱いと薬が奥まで届きにくいため、医師や薬剤師に正しい吸い方を教わることが大切です。
SMI(ソフトミスト定量吸入器)
SMIは、薬剤を細かい霧状にしてゆっくり噴射する吸入器で、タイミングを合わせて吸う必要がほとんどありません。
噴射ガスを使わずに霧を作る仕組みのため、吸う力が弱い方でも薬を取り込みやすいのが特徴で、子供や高齢者でも比較的使いやすいでしょう。
使い捨てのカートリッジをセットして使用する必要がありますが、一度用意すれば扱いやすいのがSMIの魅力です。
pMDIのようにタイミングを合わせる必要もなく、DPIのように強い吸い込みも必要ないため、使いやすい吸入器です。
医療用吸入補助器具の種類
吸入器で上手く薬を吸い込めない場合に使うのが、吸入補助器具です。
吸入補助器具には以下のような種類があります。
- スペーサー
- プッシュサポーター
- ネブライザー
これらの補助器具を使用することで、薬を正しく吸入できるようになります。
ここでは上記3つの吸入補助器具について解説しましょう。
スペーサー
スペーサーは、pMDI(加圧噴霧式定量吸入器)の噴射と吸い込みのタイミングを合わせるのが難しい場合に使われる補助器具です。
容器の中に薬を一度溜めることで、ゆっくりと吸い込めるため、タイミングのずれによって薬が十分に入らないという失敗を防げます。
マスクタイプとマウスピースタイプがあり、子供にはマスクタイプ、高齢者にはマウスピースタイプが使われることが多いです。
65歳以上で必要と判断された場合は保険適用になる場合もあるため、気になる場合は医師に相談してみましょう。
日々のメンテナンスも簡単で、定期的に洗浄することで長く清潔に使えます。
プッシュサポーター
プッシュサポーターは、pMDIのボタンを押す力が弱い方のためのアイテムです。
pMDIは指の力で噴射ボタンを押しますが、高齢者や手の力が弱い方の場合、十分に押せずに薬が上手く出ないことがあります。
そのような場合にプッシュサポーターをセットすることで、弱い力でもボタンを押しやすくなり、安定して薬を噴射できるようになります。
このプッシュサポーターは、吸入器のメーカーが無償で提供していることが多いです。
必要に応じて薬局で相談するだけで入手できる場合があるため、ボタンを上手く押せないと感じる場合は相談してみましょう。
使い方も簡単で、吸入器に取り付けて使うだけで操作が楽になります。
ネブライザー
ネブライザーは、液体の薬剤を細かい霧に変えて吸い込むための機器です。
吸い込むタイミングを合わせる必要がないため、乳幼児や高齢者など、自分で上手に吸入できない方でも薬を取り込めるのが大きな特徴です。
医療機関で使われるイメージが強いですが、家庭用として使えるタイプもあり、用途に合わせて選べます。
ネブライザーは『ジェット式』『超音波式』『メッシュ式』の主に3種類です。
どれを使うかは薬の種類や生活環境によって変わるため、購入前に医師に相談するとよいでしょう。
ジェット式ネブライザー
ジェット式はコンプレッサー式とも呼ばれ、空気の圧力で薬を霧状にするタイプです。
ほとんどの吸入薬に対応できるため、使用できる薬の幅が広いのが主なメリットです。
また構造が比較的シンプルなため、メンテナンスがしやすく、故障しにくい点も魅力の一つといえるでしょう。
一方で、コンプレッサーの動作音が大きいデメリットもあります。
静かな環境で使いたい方や、夜間に吸入したい方には向かないケースがあります。
静音設計のモデルもありますが、それでも音が気になる場合は他のタイプを検討するのがおすすめです。
超音波式ネブライザー
超音波式ネブライザーは、超音波の振動で吸入薬を霧状に変えるタイプです。
パワーの強い機種が多く、長時間の吸入にも適しているため、自宅でじっくり吸入したい方に向いています。
一方で、お手入れに少し手間がかかることが多いほか、使用できる吸入薬が限られるというデメリットもあります。
また、本体はジェット式より大きめのものが多く、持ち運びには向きません。
さらに使用できる吸入薬も限られるため、処方された薬が使用可能か確認しておく必要があります。
メッシュ式ネブライザー
メッシュ式ネブライザーは、吸入薬をメッシュ状の穴から振動で押し出し霧を作るタイプです。
非常に軽量でコンパクトなモデルが多く、持ち運びしやすいのが大きな特徴です。
また、動作音がとても静かで、夜間や外出先で使っても周囲に気を使わずに済みます。
寝た姿勢のままでも吸入できるため、子供や高齢者でも使いやすいタイプでしょう。
ただし、ジェット式に比べて使用できる薬剤が限られるため、使う前には医師に確認が必要です。
扱いやすさや静音性を重視する方、外出先でも吸入したい方に適しています。
家庭用吸入器の種類
家庭用吸入器は、喉や鼻の乾燥による不快感を和らげるために適した機器で、以下のような種類があります。
- 家庭用超音波吸入器
- 家庭用電動式吸入器
- 家庭用電熱式吸入器
ここでは上記3つの種類についてそれぞれ解説します。
家庭用超音波吸入器
家庭用超音波吸入器は、超音波の振動で吸入液を細かい霧に変える仕組みの吸入器です。
超音波で振動させることで非常に細かい粒子が作られるため、喉や鼻の粘膜に均一に潤いを届けられるのが特徴です。
細かい霧ほど粘膜の奥まで届きやすく、乾燥による「イガイガ」や「ムズムズ」の改善に役立ちます。
音が静かな機種が多いため、睡眠前のリラックス時間に使いたい方にも適しているでしょう。
家庭用電動式吸入器
家庭用電動式吸入器は、ポンプの圧搾空気によって吸入液を霧状にするタイプです。
しっかりした霧を安定して出せるため、一定の量を確実に吸い込みたい方に向いています。
粒子も細かく、喉の奥や鼻の深い部分に霧を届けやすい点が強みです。
コンプレッサーを用いるため動作音が大きくなることがありますが、最近では静音モデルも増えてきています。
しっかり粘膜を潤したい場合に選ばれることが多いタイプです。
家庭用電熱式吸入器
家庭用電熱式吸入器は、電熱で吸入液を霧状にする仕組みの吸入器です。
温かい霧が特徴で、喉や鼻の粘膜を温めながら潤すことができます。
冷えやすい冬の時期には特に使いやすく、温かい霧でリラックスしながらケアしたい方に人気があります。
ただし、熱を利用するため、高温部分には注意が必要です。
小さなお子さんが使う場合は、必ず大人がそばでサポートしましょう。
市販されている家庭用吸入器を選ぶときのポイント
市販されている家庭用吸入器を選ぶときは、以下のポイントをチェックしましょう。
- サイズや重さで選ぶ
- 動作音で選ぶ
- お手入れのしやすさで選ぶ
ここでは上記3つのポイントについてそれぞれ解説します。
サイズや重さで選ぶ
家庭用吸入器は、タイプによってサイズや重さが大きく変わります。
家庭用電動式吸入器は据え置き型のモデルが多く、やや大きめで重量があります。
その分パワーがあるため、自宅の決まった場所でじっくり吸入したい方に適しているでしょう。
外出先や旅行先でも使いたい方には、軽くてコンパクトな家庭用超音波吸入器が便利です。
持ち運びやすく、場所を選ばず使えるため、携帯性を重視したい方に適しています。
動作音で選ぶ
家庭用吸入器を選ぶ際には、動作音の大きさも重要なポイントです。
家庭用電動式吸入器は圧搾空気を使って霧を作るため、どうしても動作音が大きくなりやすい傾向があります。
家族が寝ている時間帯や静かな場所で使いたい場合は、音が気になる可能性があるでしょう。
反対に、家庭用超音波吸入器は、超音波の振動で霧を作るため動作音が非常に静かです。
寝る前の使用や小さな子供がいる家庭、マンションなど音が響きやすい環境でも使いやすいタイプといえます。
動作音を気にする方は、家庭用電熱式吸入器も候補に入れるとよいでしょう。
蒸気の出る音が多少ありますが、比較的気になりにくいレベルです。
お手入れのしやすさで選ぶ
家庭用吸入器は清潔に保つことがとても大切なため、お手入れのしやすさも重要なポイントです。
家庭用電動式吸入器や家庭用電熱式吸入器は比較的構造がシンプルなものが多く、パーツも少なめで洗いやすいのがメリットです。
忙しい方でもお手入れを続けやすいでしょう。
一方、家庭用超音波吸入器は細かいパーツが多く、お手入れに手間がかかる場合があります。
お手入れが負担になると清潔な状態を保ちづらくなるため、日々のケアが面倒な場合は、メンテナンスが簡単なタイプを選びましょう。
おすすめの吸入器
自宅で手軽に喉や鼻の乾燥ケアをしたい場合は、『家庭用超音波吸入器 のどモイスチャー』がおすすめです。
直径10~40μmの細かいミストを喉の奥まで届けられる吸入器で、イガイガや乾燥などの不快感を和らげる効果が期待できます。
直径4.1cm、高さ11.2cm、重さ約75gという軽量・小型サイズの商品のため、自宅だけでなく、外出先でも手軽に使用できます。
さらにパーツが少なく、超音波吸入器の中でもお手入れがしやすい製品となっています。
持ち運びしやすく、こまめにお手入れしやすい吸入器をお探しの方におすすめです。
またコスメのようなオシャレなデザインなのも魅力的なポイントです。
喉や鼻用の家庭用吸入器をお探しの方は、ぜひご検討ください。
まとめ
吸入器は、喉や鼻の不快感を和らげたり、薬剤を直接届けたりできる便利な機器です。
医療用から家庭用まで多くの種類があり、霧の細かさや使用方法、動作音などの特徴によって使いやすさは大きく変わります。
家庭用吸入器を選ぶ際は、サイズや重さ、音の大きさ、お手入れのしやすさなどを確認し、自分の生活スタイルに合ったタイプを選びましょう。
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家庭用吸入器をお探しの方は、ぜひ購入をご検討ください。
記事監修者
日光精器株式会社開発部執行役員 上村 明
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